老後の移住先として人気が高まっているフィリピンのダバオ市ですが、安全性と住みやすさの観点から、若い移住者たちも増えてきています。
年金がもらえるリタイア組であれば、ダバオで暮らすのは非常に簡単です。以前の記事でもお伝えしたように、ダバオでは平均程度の年金があれば、なかなか豪華な生活ができます。
しかし、問題となるのは若手の移住者たちです。ダバオに移住したのはいいものの、働き口がなくて困る人も多いのが実際。地元の企業や日系企業に就職したのはいいものの、仕事量と給料のバランスにストレスを抱えている人も多いようです。
そこで本記事では、ダバオの求人情報に関してお伝えします。
ダバオでは日本人向けの求人はあるの?
まず、この記事を読んでいる人が最も気になっているであろうことが、ダバオで日本人向けの求人があるのかどうか、ということです。
結論から言えば、ほとんどありません。フィリピン留学に関するメディアでは、ダバオには日系企業が多くあり駐在員としてのチャンスも多くある、とありますが、そのような求人が現れるのは数年に一度といったところでしょう。
条件のよい駐在員としての求人は、おそらくそれぞれの企業内で消化されるため、オープンに求人が行われることはほとんどないと考えたほうがいいです。「ダバオ 求人」などで検索すれば、ダバオの求人がほとんどないことがわかると思います。
駐在員としての好条件の仕事はほとんどありませんが、日系企業が求人を募集している場合があります。マニラやセブと比べると給料が非常に低いですが、無理な労働条件を課すような日系企業は、ダバオには少ないように感じます。そのため、ダバオの日系企業に就職することは可能です。ただし、ダバオで求人に申し込む際の以下のポイントについてもしっかりと考えた上で行動することをおすすめします。
ダバオで仕事を探す際のポイント
ダバオで仕事を探す際には、ぜひ以下のポイントについても考えて見てください。
給料に関して
ダバオは、マニラと比べると物価が安く、また、遊ぶ場所がたくさんあるわけではありませんので、ある程度は安く生活できます。しかし、日本人が安全に生活するとなると、毎月3万ペソはほしいところです。(これは、日本人が質素に生活した場合にかかる費用です。贅沢に過ごせば、もちろんより多くのお金が必要です)
また、日本に帰国するには飛行機代が必要ですし、フィリピン国内を旅行するにも追加の出費が必要です。また、貯金をしたいのであれば、さらにお金が必要です。提示された金額をしっかりと考え、その金額で生活および将来設計できるのかをしっかりと考えることが大切です。
ちなみに、フィリピンで働く際には、就労ビザを会社が準備しますが、保険や税金の支払いももちろん発生します。提示された金額の10~20%はさらに減ると考えておいてください。
自身の成長に関して
海外で働くという経験は、将来の自分のために活きてきます。しかしながら、決められた仕事ばかりをこなし、自分の成長につながらない場合も多くあります。
フィリピンで働く以上、給料が日本よりも低いのは仕方ないのですが、自分が成長できる職場、仕事内容であるのかはよく考える必要があるでしょう。もし、特定のスキルを身につけられるのであれば、そのスキルを活かして、将来的にフリーランスになることもできます。しかし、成長につながらないような単純作業を依頼してくる会社ももちろんあります。
ダバオで会社を選ぶ際には、自分の成長と自分の将来像をしっかりと踏まえることをおすすめします。私は、給料以上に、自分が成長できる会社かどうか、が大切かと思います。
ダバオでの求人の見つけ方
ダバオでの求人の見つけ方について説明します。
まず、好条件の案件は、ウェブサイトにほとんど出てきません。というのも、好条件であれば、会社関係者のだれかがそのポジションにつくからです。ダバオにも、駐在員として滞在している人はいますが、なかなかに豪華な生活ができているようです。このような求人が見つかれば最高ですが、ほとんどないのが実際です。
次に、ダバオの一般的な求人は、「ダバオ 求人」「ダバオ 仕事」などで検索すればいくつか出てきます。ただ、多くはありません。もし気になる企業があれば調べてみるのもいいでしょう。
最後に、日本人向けの求人を仲介している仲介サイトを利用する方法です。フィリピンのマニラやセブを中心に、日本人向けの求人を扱うサイトがいくつかあります。このようなサイトで、ごくまれにダバオの求人が現れる場合があります。しかし、ごくわずかです。
日本国内の求人サイトである『リクルート』などでも、フィリピンで働ける仕事が紹介されることはありますが、ダバオの情報はほとんどありません。
ダバオで条件のよい仕事を見つけることは、簡単ではないと思っておいたほうがいいと思います。
ダバオで求人に申し込む際の注意点
最後に、ダバオで求人に申し込む際の注意点を紹介します。
フィリピンには長期休暇がない
フィリピンには、日本の年末年始やお盆休みのような、長期休みがありません。年末年始であっても、3日か長くて4日ほど。つまり、日本に帰省するには、有給を使ったり、会社になんとか調整してもらう必要があります。
これは、日本に帰るときだけでなく、国内旅行を考えている場合も同じです。長期休みがなく、フィリピンに来たにもかかわらず、どこにも行けないということになりかねません。
そのため、十分な有給休暇があるかどうか、帰国のための休みはもらえるのかなども事前に確認しておくとよいでしょう。
就労ビザの獲得のためには時間がかかる
フィリピンでは、外国人の労働は一般的には認められていません。しかし、フィリピン人にはできないような特殊なスキル(語学など)を扱う仕事の場合、政府機関が就労ビザを発行してくれます。しかし、この就労ビザに発行には、非常に長い時間がかかります。そのため、企業によっては、就労ビザが出ていない状態で勤務開始となります。
しかし、これは一般的にはアウトですので、計画的に手続きしてくれる会社を選びましょう。
フィリピンのインターンシップに注意
フィリピンの職場をいきなり決めるのは怖いという人は、まずはインターンシップに申し込んでみるのがよいでしょう。ただ、気をつけなければいけないのは、フィリピンのインターンシップは、観光ビザでは不可ということです。
フィリピンでは、外国人のインターンシップ生が観光ビザのみで、企業の利益に関係するような仕事をすることは禁止されています。つまり、仕事を行うためには、インターンシップ生であっても、就労ビザの取得が必要となります。
しかし、この手続きが複雑で、かつお金がかかるため、多くの企業は、観光ビザで入国しているインターンシップ生を受け入れています。しかし、イミグレーションに見つかってしまった場合、強制的に帰国させられたり、場合によっては今後の入国に制限が加えられたりする場合もあります。インターンシップだからと気軽に申し込むのはやめておいたほうがいいでしょう。
終わりに
今後、ダバオへの移住者が増えるにつれ、ダバオで仕事を探したい人も増えると思います。
日本人が増えれば、日本人向けの仕事も増えるため、日本人向けの求人も必然的に増えると考えられます。しかし、現時点では、ダバオの求人は非常に少ないというのが現状です。
そのため、ダバオでは思い切って起業するか、もしくはどこでも働けるスキルを身につけておくことが大切かと思います。私のおすすめは、動画編集やライター、翻訳家としてのフリーランスです。一定のスキルさえあれば世界中どこにいても働けます。
もしダバオの生活に関してお困りのことがありましたら、ぜひお気軽に相談くださいね。
フリーランスとして働きたい人は、下記の記事を参考にしてください