フィリピン株でのIPOの購入方法。2倍3倍も夢ではない?

最近大きな注目を集めているフィリピン株ですが、その理由の1つは一般人であってもIPOが買えること。
日本でもIPOの募集を行う場合がありますが、申請しても当選する確率は非常に低いと思います。
しかし、フィリピンの場合、このIPO株が比較的簡単に購入できます。そのため、上場した株が大きな注目を集めれば、それだけで資産を数倍にまで増やすことができるのです。
本記事では、フィリピン株におけるIPOの現状や、IPOの購入方法などについて紹介します。
IPOとは
まず、簡単にIPOについて紹介します。IPOとは、「Initial Public Offering」の略語で、日本語では「新規上場株式」と言われます。
つまり、新しく株式市場の仲間入りをする「新入り」ということです。
IPOの値段は基本的に自社で決めることができますが、最終的な金額は国の主な証券取引所が決定します。証券取引所が企業の状況を分析し、それに見合った価格を決定するのです。そのため、IPOの価格は、企業が持つであろう妥当な金額になることが一般的です。
しかし、上場当日に一斉に株式を売りに出しては混乱が生じます。そこで、事前に希望者を集め、その希望者に事前に株式を販売します。希望者が少なければ簡単に当選できますが、日本ではIPO株の購入希望者が多く、当選確率が非常に低くなります。しかし、フィリピンでは株式投資はまだまだ未開拓の領域のため、競合が少なく、IPO株を比較的購入しやすくなっています。
IPO株の価格が急上昇するのはなぜ?
IPO株の価格が公開当日に急上昇したり、逆に急下落したりするのはなぜなのでしょうか?
IPOの価格は基本的に、現在の企業が持つ資産力や業績などによって決められます。つまり、基準は「今」です。
それに対して株式の価格は、今よりも「将来」の可能性によって決められます。
つまり、今現在はあまり価値はないけれども、将来的に価値があると考えられる企業は、割安株だと考えられ、購入者が殺到するのです。
フィリピン株におけるIPOの現状【2020年のIPOを例に】
では、フィリピンの過去のIPO株はどのような状況だったのでしょうか。2020年のIPO株4つの例を見てみましょう。
MerryMart Consumer Inc(MM)
2020年6月15日に上場。
上場時の株単価:1ペソ
現在の株単価:4.91ペソ
最高株単価:8.56ペソ
2020年の大当たりIPOと呼ばれるのが、フィリピン国内でスーパーマーケットを展開するMerryMartです。
公募価格は1ペソだったにもかかわらず、連日のストップ高が続き、4日後にはなんと4.5ペソ、つまり4.5倍の値段に。ここで売り抜けた人は、1週間で資産を4.5倍に伸ばせたわけですね。
その後長い低調の期間が続きますが、見事8ペソ超えを果たし、大きく値を下げている現在でも約5ペソです。
フィリピンのIPOはこのような大当たりの可能性もあるわけですね。
Altus Property Ventures Inc(APVI)
2つ目はAltus Property Ventures Incです。Probertyという名前からもわかるように、不動産関連の会社ですね。
上場時の株単価:40ペソ
現在の株単価:19.5ペソ
最高株単価:32.80ペソ
現在は上場時の価格の約2分の1まで下がっていますね。フィリピンのIPOが必ずしも上がるわけではないという貴重な例です。
AREIT inc(AREIT)
フィリピンの巨大財閥アヤラグループのリート案件です。フィリピン発のリートということもあり、大きな注目を集めましたが、上場直後は大きく寝を落としています。しかし、半年たった今は大きく値を上げています。
上場時の株単価:27ペソ
現在の株単価:33ペソ
最高株単価:35ペソ
非常に大きな注目を集めたIPOだっただけに、上場直後に大きく値を下げたことに多くの投資家が驚きました。
Converge ICT Solutions Inc
2020年最後の1つは、IT系の企業Convergeでした。募集額はフィリピンで過去最高レベルの額ということもあり、日本メディアでも大きく報道されていました。
上場時の株単価:16.78ペソ
現在の株単価:19ペソ
最高株単価:21.2ペソ
IPOに応募したほとんどの人が当選!という恐ろしい事態が発生してしまい、予想通り上場直後は下落。しかし、最近注目のICT系の会社ということや、スペースXとの連携が噂されることなどにより、一時株価が上昇。現在は上り調子になっています。
フィリピンのIPOは絶対に買うべき?
このように、2020年のIPOはなかなかに波瀾万丈の値動きでした。「フィリピン株はIPOを買えば成功する」という神話が大きく崩壊した年ともいえるでしょう。
これまでフィリピンのIPOは、買えばすぐに値が上がる、保持しつづければもっと上がるというのが通例でした。
しかし、このイメージは少しずつ消えつつあります。
本当に優秀なIPOを見定めなければ、資産を大きく減らすことにもなりかねません。購入前にしっかりと検討することをおすすめします。
それでもフィリピンのIPOが狙い目といえるわけ
それでもフィリピンのIPOに注目したい理由がいくつかあります。下記が必ずしもプラスになるというわけではありません。場合によっては大きく資産を減らす可能性もありますので、その点は注意が必要です。
ストップ高・ストップ安の設定が50%
日本では株価が20%程度動くと、ストップ高、ストップ安になります。しかし、フィリピンではこの設定が50%です。
そのため、1日で資産を50%増やせる可能性があります。もちろん、50%失う可能性もあります。。。
税金の支払い
日本では、株の利益に対して、約20%の税金支払いが生じます。しかし、フィリピンでは約10%です。そのため、より大きな利益を獲得できます。
長期保有で見れば上がることのほうが多い
フィリピンのIPO株は、短期目線で見れば、上がるものもあれば下がるものもあります。
しかし、長期目線で見れば、ほぼすべてのIPOが上場時よりも上がっている、という結果を出しています。
IPOは確かに短期売買で成果を挙げやすいといえますが、おすすめは1年以上のガチ保有です。目先のことばかりに左右されず、買ったら長い目で長期保有、というのがおすすめです。
フィリピンでIPOを購入するには
フィリピンでIPOを購入するには、フィリピンにある証券会社の口座を開設することが必要になります。
フィリピン現地口座の開設方法は、下記の記事を参考にしてください。
また、上記の証券会社でIPOを申し込んだにもかかわらず、外れてしまったという人もいると思います。
そんな方の強い味方がPSE EASyというサイトです。
こちらではどうやら、ほかの証券会社での抽選が終わった後でもIPOの購入ができるよう。
ただし、説明などがあまりなく、利用するのが少し不安だったため、私はまだ利用していません。
しかし、IPOに興味がある多くのフィピン人が利用しているため、利用に問題はないと思います。
どのようなサイトかをしっかり理解し、お金の振り込み方などを確認さえすれば使いこなせると思います。
絶対にIPOがほしい、と思う方は、ぜひチャレンジして見てください。私も次回のIPOでは利用してみる予定です。
終わりに
フィリピンのIPOは、非常に夢がいっぱいです。しかし、フィリピンのIPOを買えば必ずしも資産を増やすことができる!という数年前の伝説は、いまでは通用しなくなりました。
フィリピン株についてしっかりと勉強し、しっかりとした戦略のもとで、自己責任で取り組むようにしてくださいね。
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