えっ?フィリピン料理「アドボ」を知らないの?歴史から作り方まで徹底紹介!!

フィリピンフェスティバル2019が11月30日(土)、12月1日(日)の2日間にわたって行われました。

このフィリピンフェスティバル2019以降、1つのフィリピン料理の知名度が急上昇しているのです。

その料理の名前は・・・

「アドボ」

みなさん、ご存知ですか?えっ?知らない?それはまずいですね!

ということで、本記事では、現在人気急上昇中のフィリピン料理「アドボ」に関する基本情報と、作り方まで徹底紹介します。実はこのアドボ、日本でも簡単に作れるんですよ。

フィリピンフェスティバル2019でアドボが人気に!?

ここ数年は、フィリピンフェスティバルは「日比谷公園」で行われていたのですが、今年はなんと「代々木公園」のイベント会場で行われたのです。

日比谷公園も代々木公園もどちらも東京を代表する公園なのですが、その雰囲気は少し違います。私はどちらの公園のイベント会場にも何度も足を運んだのでわかるのです。

日比谷公園に来る人たちの多くは、そのイベントを楽しむために公園に向かう人が多いイメージです。そのため、フィリピン人や、フィリピンに語学留学に行っていた人たちが多く集まるわけです。もしくは、公園を歩いていたら何かイベントをやっているから寄っていこうか、という感じですね。実際、日比谷公園で行われたフィリピンフェスティバルのお客さんの多くはフィリピン人。フィリピンを知る人たちが、懐かしの料理を楽しむために集まってくる感じです。

その一方、代々木公園に集まる人たちは、食べたり飲んだりが大好きな若者が中心です。なんのイベントかはわからないけど、今日もイベントやってるから行こうぜ!みたいなノリです。そのため、フィリピンをよく知らない人たちも多く集まります。また、若者が多いため、そのイベントの評価や、偶然見つけたおいしい料理やお酒などがSNSで拡散されるのです。

アドボを始めて食べた若者たちが、感動のあまりアドボをSNSで拡散したため、アドボの検索数が急上昇したというわけですね。

フィリピン料理「アドボ」とは

アドボとは、フィリピンの伝統的な国民料理の1つで、豚肉や鶏肉を、しょうゆ、酢、ニンニク、好みによっては砂糖を混ぜ合わせたタレの中に長時間漬け込み、黒コショウをまぶし、月桂樹の葉とともに煮込んだ料理です。

完成した写真は、以下になります。

ポークアドボ

sprite pork adobo

チキンアドボ

Filipino Chicken Adobo

どうですか?おいしそうでしょう?しょうゆ、酢、ニンニクといった、日本人も大好きな調味料のみを使っているため、日本人の口にも非常に合います。また、この味付けがご飯にめちゃくちゃ合うんです。また、甘辛いものが好きな人には、砂糖やみりんを加えることで、あなた好みの味になるのではないかと思います。

食べてみたいでしょう?

アドボの歴史

アドボは、フィリピンに古くからある料理の1つです。フィリピンは昔スペインの植民地だったため、多くの名称がスペイン語の影響を受けています。アドボはスペイン語で、マリネすることを意味します(調味料、酢、油などにつけること)。

フィリピンは熱帯気候のため、食べ物が腐りやすいという側面がありました。そこで昔の人々は知恵を絞り、数日間保存がきく調理法を開発しました。それが、塩と酢に付け込んだうえで調理するという調理法です。酢に関しては、フィリピンで多く取れる、ココナッツ酢、米酢、サトウキビ酢などが使われていたようです。

このように、元々は保存がきく料理として生み出されたアドボですが、冷蔵庫などが普及することで長期保存が可能になり、、新鮮なお肉が気軽に購入できるようになったため、今度は味に重点を置き、アドボが進化していくのです。

塩はしょうゆに変わり、味のインパクトをつけるためにニンニクや黒コショウが加わり、多様な国の人でも楽しめるようにと砂糖が加えられたりします(しょうゆと酢だけだと、日本人にとっては少し濃い味なんですよね)。

酢のバリエーションも広がりを見せ始め、白ワインやリンゴ酢などを利用し、外国人でも楽しめる味付けにするお店も出てきました。

また、豚肉を使ったポークアドボや鶏肉を使ったチキンアドボだけでなく、牛肉を使ったビーフアドボ、ヤギ肉を使ったゴートアドボ、卵を使ったエッグアドボ、魚を使ったフィッシュアドボなども徐々に人気がでてきています。これにより、豚肉が禁止されているムスリムの人々でも、気軽にアドボが楽しめるようになってきました。

フィリピンでは、豚肉は比較的安価に購入することができます。

フィリピンでの食料品の値段の例はこちら

フィリピンでは、豚バラのかたまりが100g当たり50円程度で購入できますので、安価に作れることも人気の1つ。最近の若い人の間では、ポークアドボよりもチキンアドボを好む人が多くなってきているようですが(これは私の感覚ですが)、私はポークアドボを愛していますので、週に2回は食べています。

フィリピン料理アドボの作り方

アドボの作り方は、とっても簡単です。今日は数々あるアドボの中でも、基本となるであろうポークアドボの作り方を紹介します。

準備するもの

しょうゆ 100cc
酢 100cc
ニンニク2片
月桂樹 数枚
豚肉(豚バラかたまり) 400g
黒コショウ 少々

日本でも簡単に準備できるものばかりかと思います。(月桂樹はなければまったく問題ありません)

また、豚肉の部位は、油が多めの豚バラ肉をお勧めします。というのも、脂身が少ない部位で調理をすると、お肉が固くなってしまうのです。私は様々な部位で試しましたが、最もおいしかったのは豚バラでした。ただ、脂身が気になる方はできるだけ油が少ないものを選ぶか、もしくは他の部位でももちろん構いません。

フィリピン流アドボの作り方(あくまでもフィリピン流です)

1.しょうゆ100cc、酢100ccをボウルに入れる(漬け込みダレの完成)

2.豚バラ肉を3センチぐらいの大きさに切る(すでに切られたものであれば楽チン)

3.ニンニクを細かく切る

4.豚バラ肉を漬け込みダレに入れ、愛情をもって混ぜる(フィリピン人曰く、この時の愛情が味を左右するとかしないとか)

5.細かく切ったニンニクを加え、さらに混ぜる(ニンニクをお肉に練りこむ感覚です)

6.ちぎった月桂樹を加え、20分ほど放置

7.フライパンか鍋に油を入れ、豚肉を中火で焦げ付かないように炒める

8.表面に焼き色がついてきたら、残った漬け込みダレを投入し、弱火に変更し、フタをして15分ほど煮詰める

9.水分が減ってきたら、少しだけ水を加える

10.愛情を持って見守る

完成!!

作り方は、めちゃくちゃシンプル。日本でも簡単に作れますね。

ではお味はどうでしょうか?

・・・

からい・・・

お気づきの方もいるかと思いますが、この調味料のバランスでは、味が濃すぎると感じるのが一般的な日本人の感覚です。濃い味が好きな人にとってはいいのですが、私にとってはしょうゆの味しかしません。また、体にも悪いです。

日本人向けアドボの作り方(あくまでも私の好みです)

ということで、いろいろ試した私の漬け込みダレのレシピはこちら。

しょうゆ 100㏄⇒50cc
酢 100㏄⇒50cc
水 0cc⇒50cc
砂糖かみりんを少々

こうすることで、味が濃すぎず、また少し甘めでご飯にも合う、日本人好みの味になるかと思います。

ただ、多くの料理サイトで見かけるアドボの作り方をみていると、「タレに付け込み、愛情をこめて混ぜる」という部分がぬけています。アドボの特徴が完全に抜けていますので、「タレに付け込み、混ぜる」はぜひ実践してほしいとところです(愛情を込めるかどうかはお任せします)。

終わりに

フィリピン料理の1つ、アドボを作ってみたくなりましたか?
とってもおいしいのに加え、フィリピン人との会話のトピックとしても完璧です。アドボの話をすれば、フィリピン人、めっちゃ喜んでくれますよ。

まだ試したことがない人は、ぜひ試してみてくださいね。また機会がありましたら、別のフィリピン料理についても紹介したいと思います。

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