最近、ダバオ市には外国人観光客が増えてきています。
フィリピン国際化の中心地としても期待されているダバオ。
今後は、日本人観光客や外国人観光客も増えることでしょう
ダバオに観光客が増えることで気になることの1つが、
ダバオの病院事情です。
ネットの情報では、
フィリピンの病院は安い!
とか、
入院すると数十万というお金がかかる!
とか、様々ですが、実際にはどうなんでしょうか。
フィリピンの病院事情
フィリピンには、主に2つのタイプの病院が存在します。
パブリック病院と、プライベート病院です。
フィリピンのパブリック病院とは
簡単に説明します。
パブリック病院は、国や自治体が運営している病院です。
お金儲けよりも、国民や市民の健康管理を大切にしています。
そのため、
何よりもの利点は、⭐安さ⭐です。
しかしその一方、多くの人が利用しますので、とりあえず込み合います。
3時間も4時間も待つことはよくあります。
そしてフィリピンの深刻な問題は、ドクターが時間になっても来ないこと。
フィリピンタイムは、病院のドクターにとっても当てはまるようです。
そして、施設の管理にお金を回す余裕がないため、汚いところが多いです。
しかし、デング熱やインフルエンザ、感染症など、
多く深刻な病気が蔓延するフィリピンでは、
保険なしでも安く利用できるパブリックホスピタルは
非常に重要な場所なのです。
フィリピンのプライベート病院とは
簡単に説明します。
プライベートホスピタルとは、
病院自体が「会社」のようになっている病院です。
国民を安全を守ることも大切にしながら、お金儲けも大切にしています。
そのため、
利点は、施設がきれいで、システムも整っており、早く診察を受けられることです。
しかしその一方で、残念な点もあります。
簡単にイメージできるかと思います。
それは・・・
費用が高い!ことです。
フィリピンで病院を利用する際には、このあたりの基礎を抑えていく必要があります。
病院の診察や入院にかかる費用
みなさんが一番気になるところは、ここではないでしょうか?
フィリピンで病院を利用した場合、いったいどれだけの費用が掛かるのか。
インターネット上の情報では、
フィリピンの病院はめちゃくちゃ高い!!
入院すると数十万がパーッと飛んでいく!!
などと書かれていますが、これは本当なのでしょうか。
日本人の多くは、病院を利用する場合は、主にプライベート病院を使うことを選ぶ(?)かと思いますので、本記事では、プライベート病院でかかる費用の一例を紹介します。
※すべて保険なしの金額です。また、患者は私ではありません。
事例1:高熱が続き、プライベート病院を利用した場合の費用
症状:
・38度程度の熱が続いている。
・のどに強い痛みがある。
※診察結果は、軽いインフルエンザ。
病院での主な流れ:
受付→診察→検査→検査結果受け取り→診察(評価)→病院の会計→薬の購入
かかる費用
検査費
尿検査 120ペソ
血液検査 200ペソ
診察費
一次診察+二次診察 420ペソ
薬の費用
薬(1週間分) 300ペソ
⭐合計:約1000ペソ⭐
事例2:39度の熱が急に出て、デング熱の可能性もあるため、プライベート病院を利用した場合の費用
症状:
・39度の熱が急に出た。
・体中に痛みがある。
※診察結果は、デング熱でもインフルエンザでもなく、感染症。
病院での主な流れ:
受付→診察→検査→検査結果受け取り→診察(評価)→病院の会計→薬の購入
かかる費用
検査費
尿検査 120ペソ
血液検査 200ペソ
デング熱検査 1000ペソ(検査方法はただの血液検査です)
診察費
一次診察+二次診察 400ペソ
薬の費用
薬(1週間分) 500ペソ(解熱剤および抗生物質)
⭐合計:約2200ペソ⭐
事例3:生活習慣病により緊急入院。プライベート病院に4日間入院した場合の費用
症状:
・持病の高血圧により、身体機能が著しく低下。
・両腕が動かなくなる。
※すぐに検査を受けられ、入院ができるプライベート病院に即入院。
病院での主な流れ:
電話予約→受付→病室へ移動→診察→CT検査→診察(評価)→入院4日間
かかる費用
部屋代
1人部屋 1泊 2400ペソ
CT検査代
16000ペソ
診察費、その他検査費、薬代等
16000ペソ
⭐合計:42000ペソ⭐
という感じです。
フィリピンの病院に関するその他の情報
ちなみに、日本では保険に入っていれば、
基本3割負担で医療施設が利用できますが、
フィリピンでは、一部補助というのが実際です。
例えば、事例3では、合計金額が42000ペソですが、
保険を利用した際は、34000ペソ。
確かに安くはなりますが、そこまで大きな割引率ではないため、
保険に加入しない国民が多いのが現状です。
日本人からすると、風邪による診察(入院なし)の費用は許容範囲である一方、
入院に関しては高いと感じる人が多いのではないでしょうか。
ちなみに、フィリピン人の給料事情からすると、
入院代はバカ高いことがお分かりいただけるかと思います。
ダバオ市のプライベート病院紹介
最後に、フィリピンの病院のイメージを持ってもらうためにも、私が住むダバオ市の1病院の情報を紹介します。
Metro Davao Medical And Research Center、通称、「MDMRC」と言われるプライベート病院で、ダバオのアブリーザモール近くにあります。

入るとすぐに、インフォメーションセンター

どのように行動すればいいかが、わかりやすく示されています。

広い病院ですが、どこに何があるか明確です。

部屋ごとの役割も明確

会計も混んでおらず、混んでいる際は電子掲示板でご案内。
全体的に、非常にわかりやすく、またきれいな館内。
さすがプライベート病院といったところです。
フィリピンでは、病気にならないことが一番ですが、
もしなってしまった場合にどうするか、
ということもしっかりと考えておく必要があります。
終わりに
本記事では、フィリピンの病院事情と、
病院で診察を受けたり、入院した際のリアルな費用、
そして、プライベート病院の一例として、ダバオの病院を紹介しました。
診察や検査、薬代に関しては、
保険がなくても、日本人の経済事情であれば
そこまでおびえる必要はないというのが現状です。
しかし、入院や大きな検査になると、金額が一気にあがりますので、
注意が必要です。
健康が一番ですが、
フィリピンでは、
空気が汚れていたり、
デング熱があったり、
感染症があったりと、
病院を必要とすることもあると思います。
急な病気で焦らなくてもよいように、
しっかりと事前に対策をしておいてくださいね。