※2020年から始まった新型コロナによる影響で、フィリピンの物価が大幅に上昇しています。また、2022年現在は円安も進行しています。そのため、費用に関してはできる限り最新情報に当たるようにしてください。
最近、ネットを活用したビジネスが増え始め、
働く場所が自由になってきたことで、
急激に人気が高まっているフィリピンへの移住。
フィリピンは老後の移住先としても人気ですよね。
そんな移住を考えている人たちにとって気になるのは、
フィリピンではいくら払えば、どの程度の生活ができるのか、ということでしょう。

本記事では、フィリピンで生活するうえで必要となる生活費に焦点をあて、
フィリピンの生活費と生活レベルの参考例を紹介します。
※今回は、マニラを除いた地域での相場をもとにして紹介します。
マニラで生活するためには、すべてのものがもう少し高くなると考えてください。
その一方で、マニラでは給料もよいのが一般的です。
※現在のレートでは、1ペソが2.1~2.2円ほどです。
10000ペソの場合、21000~22000円程度になるとお考え下さい。
フィリピンの生活で必要となる生活費一覧
フィリピンで生活するためには、
日本と同じようにいくつかの支出が必要になります。
生活に必要となる基本的な支出は以下の通りです。
食費 |
毎日の生活での3回分の食費および間食代などです。食費の予算が多ければ、豪華な食事が楽しめます。フィリピンの食品の価格は、日本の半額~同程度といったところでしょうか。気になる方は、こちらの記事をお読みください。 |
住居費 | 1か月あたりの住居費。住居費の予算が多くなれば、きれいで、部屋数の多い部屋が借りられるでしょう。もっとも安く借りられるのは、ボーディングハウスという、小さな部屋を複数人で共同で使用する形です。1000ペソ程度から借りられますが、日本人が住むのは少し厳しいかも・・・日本人にはコンドミニアムという分譲マンションが人気です。 |
光熱費 |
電気代、水道代、ガス代です。フィリピンの電気代は非常に高く、日本と同程度かそれ以上と言われています。日本と同じレベルで電気を使用した際、家具の多くは省エネモードではないため、日本以上の料金を請求されることがあります。水道料金は非常に安く、100ペソ~多くても1000ペソでしょう。料理にガスを利用する際はガスボンベを利用しますが、これも非常に安いです。光熱費のほとんどは電気代です。 |
交通費 | フィリピンでは徒歩や自転車での移動もできますが、ジプニーという乗り物を利用するのが一般的です。距離によりますが、9ペソ(地域によって多少に違いあり)~で利用できます。4キロ以上になると、1キロ当たり、1ペソ程度加算されます。また、ある程度お金に余裕がある人はタクシーを利用します。初乗りが40ペソで、1キロごとに1.35ペソほど加算されます。また1分ごとに2ペソほど加算されます(タクシーの金額も地域によって多少の違いがあります)。 |
通信費 | 携帯電話の利用料です。日本のように、後払いをすることもできますが、少しでも予算を抑えたい人は、使いたい量だけ、また使いたいタイミングだけチャージするプリペイドが人気です。利用金額は様々ですが、30ペソ~様々なプランが準備されています。 |
生活必需品の購入費 | 日常生活に必要となる生活必需品です。入浴や洗濯、食器洗いなどに関わる物品を購入するお金です。また、フィリピンでは紫外線が強いため、日焼け止めを利用する人も多いです。また、フィリピンでは紙製品が非常に高く、日本と同程度か、それ以上します。日用品の価格は、こちらの記事をご覧ください。 |
交際費・その他 | 友達と遊んだり、少し豪華なレストランに行ったり、ビーチに行ったり、映画を見たり、マッサージに行ったり、お酒を飲みに行ったり・・・などが交際費・その他に入ります。この枠組みに使えるお金が多いほど、形の上では豊かな生活をしているといえると思います。 |
他にも必要になるお金はありますが、
主な出費は上記のものになるのではないかと思います。
また、生活の際に必要になる家具等の購入は、
1度支払いを行えば長期で使えるものですので今回は省いています。
フィリピンにおける生活費と生活レベルについて
フィリピンで生活するための予算と、
その予算でどれぐらいの生活ができるのかを紹介します。
※あくまでも例ですので、生活スタイルが違う場合は、
下記の例を参考に自分の生活スタイルに当てはめてみてくださいね。
※また、フィリピンで生活するためにはビザの更新が必要ですが今回は含めていません。
下記の生活費にビザ更新の費用(月7000円程度)がかかると思ってください。
毎月の予算 7000ペソ

7000ペソと聞くと、少なすぎる!!と思われるかもしれませんが、
ファーストフード店勤務の給料はこのぐらいと言われています(フィリピン人の給料事情はこちら)。
一人暮らしをするには少し不安が残る金額ですが、できないことはありません。
食費 |
1950ペソ |
朝 ご飯と卵 15ペソ 昼 お弁当持参 ご飯にウインナー 20ペソ 夜 ご飯に料理1品 30ペソ 65ペソ×30日=1950ペソ |
住居費 | 1500ペソ | ボーディングハウスで友達と同居 |
光熱費 | 600ペソ |
電気代 500ペソ 水道代 100ペソ エアコンなし、水シャワー。明かりや料理に使う電気が中心 |
交通費 | 600ペソ | ジプニー1日2回 20ペソ×30日=600ペソ |
通信費 | 200ペソ | 使うときだけチャージし、基本はFacebookの無料チャット |
生活必需品の購入費 | 500ペソ | シャンプー、リンス、石鹸、洗剤、等 |
交際費・その他 |
1500~ 2000 |
安めの洋服を中心に購入。月に1~2回のビーチやカラオケ。友達とカフェでまったりなど。 |
贅沢はできませんが、
住む場所にこだわらなければ生活できるでしょう。
ただし、生活レベルはかなり落ちると考えてください。
また、贅沢な生活は期待できません。
毎月の予算 10000ペソ

フィリピンの一般的な給料の金額です。
最近はもう少し高くなってきているかと思いますが、
1万ペソあれば、フィリピン人の並程度の生活ができます。
食費 |
2500ペソ |
朝 ご飯と卵 15ペソ 昼 お弁当持参 ご飯にウインナー 20ペソ 夜 ご飯に料理1品 30ペソ 65ペソ×30日=1950ペソ たまに昼ご飯で友達と外食 +500ペソ |
住居費 | 2000ペソ | ボーディングハウスで友達と同居 |
光熱費 | 600ペソ |
電気代 500ペソ 水道代 100ペソ エアコンなし、水シャワー。明かりや料理に使う電気が中心 |
交通費 | 600ペソ | ジプニー1日2回 20ペソ×30日=600ペソ |
通信費 | 200ペソ | 使うときだけチャージし、基本はFacebookの無料チャット |
生活必需品の購入費 | 700ペソ | シャンプー、リンス、石鹸、洗剤、等 |
交際費・その他 |
3500ペソ |
たまにおしゃれな洋服を購入。月に1~2回のビーチやカラオケ。友達とカフェでまったりなど。給料日には贅沢をしてマッサージ200ペソ。月に2回ほどおいしいレストランで食事300ペソ×2など。 |
7000ペソと比べると、同じ生活をした場合は、
より多くのお金を交際費・その他に回せる印象です。
もしくは、そのお金を食費に回してもいいでしょう。
ただ、1人部屋を借りてしまうと、
それだけでそこそこのお金が飛んでいくので、
この金額では、一人暮らしは難しいかも・・・
毎月の予算 20000ペソ

フィリピンで20000ペソというと、比較的高い部類に入ります。
フィリピンのオンライン英会話講師は、週5日、1日8時間働けば、
すべてのクラスが満員になった場合は約20000ペソといったところです。
20000ペソあれば、そこそこの1人暮らしが可能になります。
食費 |
4500ペソ |
朝 ご飯と1品+フルーツ 30ペソ 昼 お弁当もしくはフードコート 50ペソ 夜 ご飯に料理2品 50ペソ 間食 20ペソ 150ペソ×30日=4500ペソ |
住居費 | 5000ペソ | 1人部屋 広めの1ルーム キッチン付き |
光熱費 | 1300ペソ |
電気代 1000ペソ 水道代 300ペソ 暑いときにエアコンを利用可能。 |
交通費 | 1200ペソ |
ジプニー1日2回 20ペソ×30日=600ペソ 雨の日にタクシーを利用 150ペソ×4回=600ペソ |
通信費 | 300ペソ | 使うときだけチャージし、基本はFacebookの無料チャット |
生活必需品の購入費 | 1500ペソ |
シャンプー、リンス、石鹸、洗剤、等 少しこだわったものが購入可。日本や韓国製など。 |
交際費・その他 |
6200ペソ |
休日におしゃれなカフェで食事。また、ある程度は自由にお金を使うことが可能。洋服もこだわったものが購入できる。しかし、贅沢をしすぎてしまえば、お金がすぐに尽きてしまうレベル。家族や友達におごってあげることも可能か。 |
20000ペソになると、一人暮らしをしたとしても、
ある程度余裕が持てるレベルかと思います。
日本人がフィリピンに移住するのなら、
最低でもこのレベルぐらいからをお勧めします。
毎月の予算 30000ペソ

フィリピンでは、かなり稼いでいるといわれるのが30000ペソです。
30000ペソあれば、使い過ぎに気を付ければ、
趣味やおいしい食事に、かなりの金額を割くことができるでしょう。
(ちなみに私のフィリピンでの生活レベルはこのあたりで、毎日外食2回です)
食費 |
9000ペソ |
朝 30ペソ 昼 100ペソ(レストラン) 夜 120ペソ(レストラン) 間食 20ペソ ビール1本 30ペソ 1日300ペソ×30日=9000ペソ |
住居費 | 8000ペソ | 1人暮らしでそこそこきれいな部屋 |
光熱費 | 2300ペソ |
電気代 2000ペソ 水道代 300ペソ 暑いときにエアコン利用。また、電気での温水シャワーも問題なく利用可能か。 |
交通費 | 4200ペソ |
ジプニー1日2回 20ペソ×30日=600ペソ たまにタクシー150ペソ×16回= |
通信費 | 500ペソ | どこでも通話とデータ通信ができる大容量パック |
生活必需品の購入費 | 1500ペソ |
シャンプー、リンス、石鹸、洗剤、等 こだわったのもを購入可 |
交際費・その他 |
5700ペソ |
週1回のマッサージや映画、たまにビーチに遊びに行ったりももちろん問題なし。めちゃくちゃ贅沢はできませんが、節度を持った贅沢は可能。 |
食事を毎日2回のレストラン生活に変更したため、
交際費・その他にそれほど多くのお金をまわせませんでしたが、
30000ペソあれば、比較的高水準の生活ができるのではないでしょうか。
日本での社会人の1人ぐらしとまではいきませんが、
学生の1人ぐらしかそれ以上の水準と考えていいと思います。
また、タクシーを頻繁に使うという贅沢ができるようになるのもこのあたりからでしょう。
月30000ペソあれば、そこそこいい暮らしができると考えてよいでしょう。
毎月の予算 50000ペソ

フィリピンで50000ペソというと、かなりの高級取りです。
日本の感覚としては、1000万プレイヤーといったところでしょうか。
政府機関で働いており、何らかの役職についている人や、
エンジニアで成功している人がこのレベルです。
50000ペソあれば、かなり豪華な生活ができるでしょう。
食費 |
15000ペソ |
朝 100ペソ(レストラン) 昼 100ペソ(レストラン) 夜 200ペソ(レストラン) 間食 40ペソ ビール2本 60ペソ 1日500ペソ×30日15000ペソ |
住居費 | 15000ペソ | プールとジム付きのコンドミニアム! |
光熱費 | 2300ペソ |
電気代 2000ペソ 水道代 300ペソ 暑いときにエアコン利用。また、電気での温水シャワーも問題なく利用可能か。 |
交通費 | 9000ペソ | タクシー1日2回 150ペソ×2×30日=9000ペソ |
通信費 | 1500ペソ | 携帯での大容量データパック+家庭でのWifi |
生活必需品の購入費 | 1500ペソ | シャンプー、リンス、石鹸、洗剤、等 |
交際費・その他 |
5700ペソ |
コンドミニアムにプールやジムがついているので、基本はそこで楽しめばよし。交際費は、食事の質を落とせば増やすことはもちろん可能。お好みで調節ください。 |
フィリピンでよく聞く、夢のコンドミニアム生活は、
月予算50000ペソあたり~といったところでしょうか。
また、50000ペソあれば、生活時の移動すべてをタクシーにすることも可能です。
食事も3食レストラン可。まわりからは、セレブとしてみられるかもしれませんね。
毎月の予算 70000ペソ

現在、65歳からもらえる年金の平均金額が、14万〇〇円と言われています。
そのため、70000ペソは、現在もらえる年金の平均金額と同程度になります。
この金額で、どの程度の生活が送れるのでしょうか。
食費 |
10500ペソ |
朝 50ペソ 昼 100ペソ 夜 100ペソ ビールとおつまみ 100ペソ 1日350ペソ×30日=10500ペソ |
住居費 |
20000ペソ + メイド 8000ペソ |
一軒家をレンタル メイド部屋を準備し、メイドを雇う |
光熱費 | 3300ペソ |
電気代 3000ペソ 水道代 300ペソ 1日中エアコンをつけた生活も可能か。 ※エコに配慮したいところですが・・・ |
交通費 | 9000ペソ | タクシー1日2回 150ペソ×2×30日=9000ペソ |
通信費 | 2000ペソ | 携帯での大容量データパック+家庭での高性能Wifi |
生活必需品の購入費 | 2000ペソ |
シャンプー、リンス、石鹸、洗剤、等 高級品の購入も可能 |
交際費・その他 |
15000ペソ |
休日におしゃれなカフェで食事。また、ある程度は自由にお金を使うことが可能。洋服もこだわったものが購入できる。しかし、贅沢をしすぎてしまえば、お金がすぐに尽きてしまうレベル。家族や友達におごってあげることも可能か。 |
70000ペソあれば、一軒家を借り、
メイドさんに住み込みで働いてもらうことも可能です。
食事を作ってもらえば食費は浮くので、それを娯楽費に回すことも可能です。
年金分のお金があれば、フィリピンではかなり豪華な生活ができるのではないかと思います。
毎月の予算 100000ペソ

東京暮らしの社会人が使うお金がこのぐらいだといわれています。
東京では1ルームの部屋で、たまに贅沢をしながらも、
基本的には節約をし・・・という感じかと思いますが、
同じ金額で、フィリピンではどのような生活ができるのでしょうか・・・
これ以上は、ご想像にお任せします。
かなり豪華な生活ができるのはお分かりいただけたかと思うので、
あとは好きなようにカスタマイズしてください。
フィリピンの生活費に関するいろいろな意見について
フィリピンの生活費について記事を書いたり、ツイッターで発信すると、周りから叩かれるというのがよくある現象です。
これについては非常に難しい問題と考えていますが、要するに価値観の違いです。
日本でも、自炊を楽しみ1日の食費が500円の人と、朝はコンビニで昼夜は外食で食費が2000円の人とではかかる費用が違ってきます。
そのため、自分と価値観や生活スタイルが近い人の意見を参考にするとよいのではないかと思います。
現在私は、フィリピンのダバオに住んでいます。フィリピンでもっとも安全な都市といわれ、今後の可能性を高く感じさせる都市です。
妻と2人暮らしで、毎日おいしいものを食べ(自炊)、周りがうらやむコンドミニアム暮らしをしていますが、生活費は2人で35,000ペソです。(くわしく知りたい方はこちら)
2人で35,000ペソ(7万5000円ほど)という金額は、日本と比べて安いと思うかも知れませんが、ダバオでは1万5,000~2万ペソ稼げる人々はほんの一握り。夫婦で35,000ペソという金額を稼げる地元民はかなり少なくなります。
そのため、個人的には5万ペソもあれば、ある程度快適な生活は送れるのではないかと考えています。プラスαで、趣味や楽しみの金額をプラスすればよいのです。
10万ペソでは生活できない!質を落とさなければならない!と感じている人は、生活の基準がそもそも違う場合が多いです。
たとえば、
・車を持たなければならない
・毎日飲まなければならない
・日本食レストランしか受け付けない
・夜遊びをしたい
など。
最終的には、あなたがフィリピンでどんな生活をしたいのか、どんな将来を目指しているのか、何を達成したいかだと思います。
その点では、フィリピンは生活費を抑えながら生活ができます。年金だけでも十分に満足できる生活が送れると思いますし、いい仕事を見つければ貯金を一気に増やすこともできます。
フィリピンのよさをうまく活かし、あなたにとって最高のフィリピンライフを送ってくださいね。
終わりに
フィリピンの生活費と生活レベルの関係を紹介しました。
個人的には、お金をかければ幸せになれるとは思いませんが、
より高い水準の生活が送れることは間違いありません。
今後、日本とフィリピンの距離感は、ますます縮まることと思います。
この記事を読んで、フィリピンに移住してみようと思う方が1人でも出てくれたらうれしい限りです。
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